パートを辞めたくなった時、その思いを上司に伝えるのは、少し勇気がいることですよね。
どのように話し始めれば良いのか、考えただけで時間が経ってしまうこともあります。
でも、辞めると決めたら、早めに伝えることが大切です。辞めたいのに言い出せずにいると、心が重くなる一方です。
効果的な伝え方や話し方を知っていれば、しっかりと準備をして、スムーズに退職の意志を伝えることができます。
この記事では、パートを辞める際のコツや伝え方、タイミングなど、役立つ情報をわかりやすくお伝えします。
この記事で学べること
- パートを辞めたい時の上手な話し方
- 効果的な伝え方
- 退職を円滑に進めるためのポイント
- 意志を伝える適切なタイミング
話し方や伝え方をマスターして、退職をスムーズに進めましょう。
パートを辞めたいときの伝え方、具体的な例文を紹介します
実際にパートを辞めたいとき、どんな風に話し始めたらいいのでしょうか。
以下、具体的な伝え方と例文を紹介します。
「お時間をいただけますか?」と上司に伝える
一番緊張する瞬間かもしれませんが、上司に「少しのお時間をください」と伝える方法です。
この時点で、「退職したい」とは言わなくても大丈夫です。
- 「お忙しいところ恐縮ですが、お話ししたいことがありまして、都合の良い時に少しだけお時間をいただけますか?」
- 「ご多忙のところ申し訳ありませんが、ちょっとした話をさせていただきたいので、お時間を頂戴できないでしょうか。」
- 「お疲れ様です。少し話したいことがあるんですが、今少し時間をいただいてもよろしいですか?」
こんな感じで、相手の状況を考えながら、伝えたいことがあるというニュアンスを出すことがポイントです。
もし相手が「何の話?」と聞いてきたら、「ありがとうございます。実は…」と感謝を示しつつ、その場で退職の意向を伝えることができます。
退職を切り出すとき、どう伝える?
時間を確保してもらったら、次は退職の話をするタイミングですね。実際にどのように伝えればいいのか、見てみましょう。
伝えたいのは、「退職を決めたこと」をはっきりと相手に理解してもらうことです。
- 「大変申し訳ありませんが、来月末(〇月〇日)には辞めさせていただきたいと思います。」
- 「ご迷惑をおかけして申し訳ないのですが、○○の事情で、××までには辞めさせていただきたいです。」
最初に謝罪の気持ちを伝えつつ、具体的な「退職希望日」と「辞めたいという意志」をしっかりと伝えることがポイントです。
一方、「退職を考えているんですが…」や「実は辞めようかと思っていて…」といった不確かな表現は避けましょう。それだと相談しているように受け取られ、まだ話し合いの余地があると思われてしまうかもしれません。
パートを辞める際に心がけたい伝え方
パートを辞めるときには、できるだけスムーズに、そして円滑に進めたいですよね。
心がけたいのは、この2つのポイントです
- 退職の意思をしっかりと伝える
- 感謝の気持ちを忘れずに
パートを辞めるときの心地よい伝え方について、一緒に見ていきましょう。
1.退職の意思、はっきりと
「辞めたい」という気持ちと「いつまでに辞めたいか」は、はっきりと伝えましょう。
なぜかというと、伝え方に曖昧さがあったり、退職日が決まっていなかったりすると、上司から「もう少し考え直せば?」と引き留められる可能性があるからです。
「次の人が見つかるまで待ってもらえませんか?」
「今すごく忙しい時期なので、落ち着くまで待ってほしいんです。」
「少し待って、また話し合いましょう。」
こんな風に引き留められることは、珍しくありません。だから、「退職を検討していますが…」という相談風の言い方はNGです。
退職を決めているなら、丁寧だけど、はっきりとその意思を伝えましょう。
もし引き留められても、
- 「もう働くことができないんです。本当に申し訳ないのですが、辞めさせてください。」
- 「〇月〇日をもって、退社したいと思います。」
と、自分の意志をしっかり伝えて大丈夫です。
引き留めに応じてしまうと、円満退職が難しくなってしまいます。
退職はなかなか伝えにくいものですが、「辞める」という意思は、初めにしっかりと伝えてくださいね
2.退職を伝えるとき、感謝の言葉も忘れずに
以前、退職意志を明確に伝えることの重要性についてお話ししましたね。その際、ぜひとも
- 「お世話になりました。本当にありがとうございました。」
- 「ご指導いただき、深く感謝しています。」
といった感謝の言葉を一緒に伝えてみてください。
確かに、「辛い思いをした方が多かった」「感謝なんてできない」と感じることもあるかもしれません。でも、上司だって人間です。
感謝を示して謙虚な態度を取ると、相手も好印象を持ち、対応が温かくなりやすいですよ(もちろん、例外の方もいらっしゃいますが)。
円満退職を目指す上で、感謝の言葉を伝えながら、はっきりと退職の意志を示すことがおすすめです。
パートを辞める際の4つのコツ
バイトを辞める時、できるだけスムーズに、問題なく進めたいですよね。
そんな時に役立つ「伝え方のコツ」をいくつかご紹介します。
パートを辞める際のコツは、大きく分けて4つあります。
- 直属の上司に先に話す
- パートを辞める際、理由を飾っても大丈夫?
- 否定的な理由は控えめに
- 上司が納得しやすい理由を提案する
これらについて、詳しく見ていきましょう。
1.まずは直属の上司に話をしよう
パートを辞めたくなったら、最初に直属の上司にその旨を伝えるのが、基本のマナーです。
直属の上司とは、日常的に仕事の指示をくれたり、休みの希望を聞いてくれるなど、身近な存在です。店長や主任、チームリーダーなどがこれにあたります。
大切なのは、社長や本部の人など、上司を飛び越えて話すのは避けること。これはマナー違反になり得ます。
特に、仲の良い同僚や先輩に先に話してしまわないようにしましょう。早く伝えたくなる気持ちはわかりますが、必ず直属の上司に最初に伝えてください。
退職の話はあっという間に広まってしまいます。ある日、親しいパート仲間に退職の話をしたら、次の日には別の人から「退職するんだって?」と聞かれた経験があります。
退職の話が先に同僚から上司に伝わると、上司は良い気持ちになりません。それが原因でトラブルになることもありますので、まずは直属の上司に話をするようにしてくださいね。
2.パートを辞める際、理由を飾っても大丈夫?
先に結論をお伝えしますが、理由を少し飾ることに問題はありません。つまり、「辞める理由を正確に伝える必要はない」ということです。
実は、パートをやめる際に具体的な理由を伝える義務はなく、「個人的な都合で辞めます」と伝えれば、それで問題ないんです。
でも、なかなかそう簡単に言えないこともあるでしょう。
そんな時は、理由を伝えるわけですが、正直に言いたくないこともあるかもしれませんね。
だからといって、パートを辞める理由が真実かどうかではなく、「自分が伝えやすい理由」や「相手が納得しやすい理由」を選ぶのも一つの手です。ただし、作り話は後でバレることがあるので、実情に近い理由の方が無難です。
3.否定的な理由は控えめに
実際の退職理由が何であれ、マイナスの理由は控えめに伝えると良いでしょう。
マイナスの理由とは、たとえばこんな感じです。
- 給料の不満や残業の多さなど、職場への不満や批判
- 仕事内容に対する不満
- 人間関係での悩み
こういった理由を挙げると、引き止められやすくなってしまいます。
「不満点は改善します」「もう少し頑張れば慣れますよ」「人間関係も良くなります」といった説得を受けるかもしれません。
そうなると面倒ですよね。「実は自分の都合で辞めるんです」と、納得してもらえるような理由を提示するのがおすすめです。
4.上司が納得しやすい理由を提案する
やはり、円満に辞めたいですし、自分自身も気持ち良く辞められた方がいいですよね。
そこで、上司に認めてもらいやすい退職理由を次にまとめてみました。
前向きな退職理由
- 正社員を目指している
- もっと長時間働きたいと思っている(現在のパートでは勤務時間が短いため)
- 新しい資格を取得して、別の分野に挑戦したい
このようなポジティブな理由で退職を伝えると、理解してもらいやすいです。
今の職場で満たされないキャリアアップの目標や、あなたの将来の夢に向けての退職は、上司もなかなか引き止めにくいものです。
たとえば、「週3日しか勤務できない、1日4時間の勤務しかできない職場で、子供が大学に進学するためにもっと収入が必要になったので、フルタイムで働ける場所を探しています」というような理由を伝えることができます。実際に、私が耳にした退職理由には、「看護師を目指したい」「元の職場に戻るよう頼まれた」といったものもありました。
大切なのは、「この職場を離れる以外に選択肢がない」と感じてもらえるような退職理由を伝えることです。
少し疑問に思われることもあるかもしれませんが、ポジティブな理由は通常、受け入れられやすく、伝えやすいです。
個人的理由による退職の伝え方
- 両親の介護が必要になった
- 自分自身の健康問題
- 家族の事情
40歳を超えたら、親の介護が必要になることも少なくありません。自分の健康を理由に退職を考えるなら、「以前から腰痛に悩まされていて、最近ひどくなったため、医師からも休養をすすめられました」と具体的に話すと良いでしょう。
健康上の問題を退職理由にする場合、あまりに深刻だと心配をかけてしまうので、注意が必要です。また、普段から元気に働いている人が急に体調不良を理由にすると、信じてもらえないこともあるので、その点は慎重に。
ただ、健康の問題は「それでも続けてほしい」と言われにくい理由です。
家族の事情で退職する場合、理由は様々ですが、「夫の事情」を挙げるのが一般的です。
例えば、
- 「夫の仕事が忙しくなり、これまでのように家事を分担できなくなったため、パートと家庭の両立が難しくなりました」
- 「仕事と家庭をうまく両立できると思っていましたが、実際は家事や育児に追われてしまい、夫からも退職を勧められました」
といった具体例を挙げると分かりやすいです。
「夫の意向で仕方なく」と伝えることで、上司も強く引き留めることは難しく、納得してもらいやすくなります。
退職を切り出す適切なタイミング
パートを辞めようと決めたら、それを上司に伝えるのが最大の課題です。
退職をスムーズに切り出すためのポイントは、この3つです。
- 個別に話をする時間を確保する
- 忙しい時間帯は避ける
- 適切なタイミングで退職の意向を伝える
これらのポイントについて、もう少し詳しく説明していきましょう。
上司に個別で話があることを伝える
「パートを辞めたい」と思ったら、急に「退職したいんですが…」と始めるのは避けましょう。
まずは、「ちょっとお話があるのですが、時間をいただけますか?」と上司に伝えて、2人きりで落ち着いて話せる時間を作ってもらうことが大事です。
上司もいろいろと忙しいですし、退職に関する話は他の人には聞かれたくない内容かもしれません。だからこそ、じっくり話せる時間を確保することが重要です。
上司が手が空いているタイミングを見計らって
働いている場所によっては、朝の時間帯が忙しかったり、ランチタイムや夕方に上司が外出することが多かったりしますよね。
退職の話をする時は、自分だけでなく上司も忙しくない時間を選んでください。
忙しいときに話をしても、上司がその話を忘れてしまうかもしれませんから、上司が比較的落ち着いている時間に話を持ちかけるのが良いですね。
退職の話をするのに適したタイミング
退職の話を切り出すのに一番良いのは、上司が忙しそうでない午前中です。
その時間なら、上司もその日のうちに話を聞いてくれる可能性が高いです。時間が遅くなると、「今日はもう時間がない」と言われてしまい、話が後日に持ち越されてしまうこともあるので注意しましょう。
パートで勤務時間が上司と異なる場合でも、上司が来たら早めに、または自分が来てすぐに、忙しくないときを見計らって話を始めると良いですね。
もし「業務時間内に私用の話をするのが難しい」という職場の場合は、業務が終わった後や休憩時間を利用して、上司に今から少し時間をいただけないかお願いしてみると良いでしょう。
まとめ:パートをスムーズに辞めるコツ
パートを辞めたいと伝える時、少し勇気が要ると思います。
特に、初めてその話をする時は緊張するものです。どう切り出せば良いか悩んでしまうこともあるでしょう。
でも、一度そのハードルを越えてしまえば、後はずっと楽になりますよ!退職の意向を伝えるベストなタイミングは、上司がそれほど忙しくない、できれば早い時間帯がおすすめです。
今回は、パートを辞める際の伝え方のポイントを4つ紹介しました。これらを参考にして、うまく伝えてみてください。
- 直属の上司にまず伝える
- 理由は少し飾ってもOKです
- ネガティブな理由は控えめに
- 納得してもらいやすい退職理由を用意する
納得してもらいやすい退職理由としては、主に2つあります。
- 自分の成長のためのポジティブな理由(キャリアアップのための退職など)
- 個人的な事情(介護、健康問題、家庭の事情など)
実際のところ、退職の真の理由を伝える必要はありません。ですが、自分の状況に近い、伝えやすい理由を選ぶのがおすすめです。